軟らかい性質の針葉樹を
広葉樹と同等の強度に改質する
「圧密加工」

「圧密加工」とは、木材の表面に高温のローラーで圧力をかけ、熱圧処理を施す加工です。
木材の特性を生かしつつ、耐久性や表面の美しさを向上させる加工方法であり、床材として幅広く利用されています。

この加工処理により、元々素材が柔らかいために耐摩耗性に不安のあった杉や桧材の表面硬度を向上させることができ、また熱圧処理時に生まれる独特の凹凸は、傷がついても目立ちにくいという利点があります。

圧密加工では、表面の細胞を1mmから1.5mmの範囲で圧縮し、強化するため、桧の場合は普通の木材の1.5倍の、杉の場合は2倍の硬度を実現することが可能です。
これにより耐久性が向上し、床材としての利用価値が飛躍的に高まりました。

圧密加工材は杉・桧の使い道を広げて、森林の維持を助けることに役立ち、森林資源の効果的な活用にも寄与しています。

圧密加工材の5つの魅力

  • クッション性はそのままに

    熱圧処理により表面は硬くなっていますが、細胞内の空気の層はそのままにクッション性を保っていますので、ケガを予防します。

  • 独特の踏み心地

    圧密材の凹凸が足の裏を刺激し、脳のα波を促しリラックス効果が得られます。表面が凹凸なので、滑り止めになり転びにくくなります。

  • 目や耳に優しい

    圧密材の凹凸によって音や光が直接反射せず、やわらかく受け止めてから乱反射するので目や耳が疲れにくくなります。また、紫外線を吸収して赤外線を反射させるため目への刺激が弱まり視力低下の防止効果があります。

  • 床暖房対応

    高度な乾燥技術によって施工後の床材におこる反りや縮みが少なくなることが立証されました。個体差があるものですので完全対応商品というわけにはいきませんが、熱源45℃以下の設定の床暖房であれば実質差し支えなく使っていただけます。

  • 夏のベッタリ、冬のヒンヤリを軽減

    圧密材の凹凸によって足の裏に平面で当たるのではなく凹みの空間が生じるため、汗ばむ季節でも素足で快適に過ごせます。

性能データ

スギ:0.47、スギ (圧密):0.77、ヒノキ:0.77、ヒノキ (圧密):0.97

表面の硬さ=ブリネル硬度の平均値(kgf/ m㎡ )

高温ローラーによる均一な圧縮加工

  1. 高温ローラーによる圧力をかける圧密加工

    高温ローラーによる圧力をかける圧密加工
  2. 圧密加工による木材の表面細胞の変化

    圧密加工による木材の表面細胞の変化

200℃以上に加熱された3本の圧縮ローラーが上下に配置され、6本のローラーを通して圧密加工が施されます。これを2回行うことで、極めて高精度な熱圧縮を行います。ただし、一つ一つ異なる自然の木が相手。いつも同じようには行きません。またその日の温度、湿度、天気によっても木の状態は変化します。そのため、最終的には職人が手で直接確認し、凹凸具合を確認します。
この工程を経て、表面が1〜1.5ミリ程度圧縮されますが、木の内部は圧縮されることはありません。そのため、木の持つ温かさは損なわれないのです。

床暖房対応

国産材針葉樹には蓄熱作用があり、とくに杉は蓄熱作用が顕著に見られます。
つまり「少しの熱でも冷めにくい」床暖房が可能です。
このことから、熱源温度45℃未満の省エネ運転でも、十分な快適性を得ることができます。快適さと省エネ、両方を併せ持った床暖房をぜひおすすめします。

高度な技術と管理で
施工後の床材の狂いを軽減

床暖房を利用されるにあたり心配なのが、床材の反りや縮みです。
無垢材(特に杉・桧) には吸湿作用があり、それに伴う収縮は免れません。
弊社の床材も例外ではありませんが、高度な乾燥技術と徹底した含水率管理を行うことで施工後の床材の狂いを軽減しております。

弊社製品での十数年の床暖房での使用実績と、床暖房隙間試験及び他機関での試験※の結果を考慮した結果、【45℃未満の熱源】の使用であれば1~2mm 程度での隙間で収まっており、事実上差し支えなくご利用頂けると考えて、床暖房を可能とさせていただきました。
なお、収縮には個体差があること、収縮度合いの認識や、梅雨時の「収縮の戻り」、熱をこもらせない使い方などの使用上の注意について、十分なご理解を頂いた上でご使用頂く必要があります。
詳しくは工務店様、販売店様にお尋ね下さい。

床暖房使用時には床暖房メーカーに関しては特定のメーカーの推奨品があるわけではありませんが、電気式、温水式他どのような方法であっても、熱源の温度を留意していただければご利用頂けます。(温水式は、温水の温度が80℃以上の高温に設定されているものがありますのでご注意ください。)
※試験データはJスマイルで所持しておりますので、ご所望の方はご連絡下さい。

床暖房によって生じる隙間(杉)

床暖房によって生じる隙間(杉)

床暖房によって生じる隙間(桧)

床暖房によって生じる隙間(桧)
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商品カタログ

最新カタログ

Woodpia 内装材カタログ Vol.10

Woodpia 内装材カタログ Vol.10

11 MB

樹種・等級別に数十種類の
フローリングとパネリングを用意。

当組合主力商品の圧密フローリングを始め、パネリングや框など各種造作材、全商品を網羅した
カタログです。床暖房使用時の注意事項や施工上の注意なども記載しています。

※PDF書類をご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。

加工工程

検品(仕入れ)から商品の出荷までの加工工程を簡単に御説明致します。

  1. 機械での桟積みと検品

    01機械での桟積みと検品

    板を一枚づつ丁寧に検品と桟積み機械の操作を行います。

  2. 手作業での桟積みと検品

    02手作業での桟積みと検品

    一枚、一枚、丁寧に検品を行います。

  3. 乾燥機に入庫

    03乾燥機に入庫

    約2週間じっくりと材料が乾燥工程に入ります。

  4. カップ取り作業

    04カップ取り作業

    プレーナで乾燥した材を平らに修復加工し、材の厚みを揃えます。

  5. 節埋め作業工程

    05節埋め作業工程

    死に節などを人工的に節埋めします。

  6. 耳摺り作業及びライン工程

    06耳摺り作業及び
    ライン工程

    材料の幅を揃え、欠点材などを検品します。

  7. 粗目サンダー及び仕掛り作業

    07粗目サンダー及び
    仕掛り作業

    材料の等級など、種類に応じて仕分け作業をします。

  8. 圧密工程

    08圧密工程

    材料の表面を熱ローラーにより圧縮加工する工程です。

  9. モルダー加工

    09モルダー加工

    材料に実・裏溝加工を行い、良品とB品に検品します。

  10. 補修

    10補修

    材料を一枚一枚丁寧に、節などを補修します。

  11. 仕上げサンダー

    11仕上げサンダー

    圧密材以外の製品を#240番のサンダーで綺麗に仕上げます。

  12. オスモUV塗装(ハード塗装と呼ぶ)

    12オスモUV塗装
    (ハード塗装と呼ぶ)

    フロア材のオスモハード塗装をします。

  13. UV照射機

    13UV照射機

    ハード塗装に塗られた材をUVによって瞬間的に乾かします。

  14. オスモオイル塗装(ソフト塗装と呼ぶ)

    14オスモオイル塗装
    (ソフト塗装と呼ぶ)

    主に壁材のオスモソフト塗装を塗る機械です。

  15. 梱包及び最終検品

    15梱包及び最終検品

    一枚づつ丁寧に検品し、合格品のみ1束として梱包します。

0610 を見る

  1. 耳摺り作業及びライン工程

    06耳摺り作業及び
    ライン工程

    材料の幅を揃え、欠点材などを検品します。

  2. 粗目サンダー及び仕掛り作業

    07粗目サンダー及び
    仕掛り作業

    材料の等級など、種類に応じて仕分け作業をします。

  3. 圧密工程

    08圧密工程

    材料の表面を熱ローラーにより圧縮加工する工程です。

  4. モルダー加工

    09モルダー加工

    材料に実・裏溝加工を行い、良品とB品に検品します。

  5. 補修

    10補修

    材料を一枚一枚丁寧に、節などを補修します。

1115 を見る

  1. 仕上げサンダー

    11仕上げサンダー

    圧密材以外の製品を#240番のサンダーで綺麗に仕上げます。

  2. オスモUV塗装(ハード塗装と呼ぶ)

    12オスモUV塗装
    (ハード塗装と呼ぶ)

    フロア材のオスモハード塗装をします。

  3. UV照射機

    13UV照射機

    ハード塗装に塗られた材をUVによって瞬間的に乾かします。

  4. オスモオイル塗装(ソフト塗装と呼ぶ)

    14オスモオイル塗装
    (ソフト塗装と呼ぶ)

    主に壁材のオスモソフト塗装を塗る機械です。

  5. 梱包及び最終検品

    15梱包及び最終検品

    一枚づつ丁寧に検品し、合格品のみ1束として梱包します。

メンテナンス

商品には、無垢材にドイツオスモ社製の植物油性の塗料を2回塗装していますので、基本的に水拭きはしないで下さい。

メンテナンスのタイミング

  • 入居後、もしくはご使用後6ヶ月~1年経ちましたら、オスモ社製のワックスアンドクリーナーでのお手入れをお勧め致します。
  • ご家庭の場合、半年から1年に1回、幼稚園等の施設は3ヶ月から半年に1回、大規模公共施設の場合は1ヶ月に1回メンテナンスをされることをお勧めします。

使用ワックス

オスモ社製「ワックスアンドクリーナー」

使用方法

  1. 01塗布する面の汚れ、ホコリなどをモップ、掃除機で取り除きます。
  2. 02使用前に容器ごとよく振って下さい。
  3. 03ワックスアンドクリーナーを畳1、2枚の面積に少量ぽたぽたと垂らします。(1㎡に小さじ2杯程度、畳1枚の広さに小さじ3、4杯分)
  4. 04乾いた布やモップなどでごく薄く塗り拡げます。
  5. 05塗布後、30~40分程度乾燥させます。

ご家庭のプリンタで印刷可能な説明書もご用意しております。
ぜひご活用ください。

施主様向け説明書
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589 KB

施工業者様へ

商品梱包内にも付属しておりますが、施工する前には、
「杉、桧ウッドピア圧密及普通フロアー施工説明書」を必ずお読みください。

業者様向け説明書
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3 MB